すみれパレット

ファンクラブのちょっとだけ深い話

宝塚を何度か観劇して、ほどなく特定のお気に入りの生徒さんができ、ファンクラブに入って応援する。どっぷり宝塚にハマっていく王道コースです。

まさにそのコースに乗り、贔屓の生徒さんが新人公演を卒業するまでスタッフをしていました。下級生会の元スタッフが会活動で垣間見た、少しだけ深い、楽しい小話をご紹介します。

上級生会or下級生会の魅力

どんな違いがあるの?

上級生と下級生では、会の雰囲気や楽しみ方が違ってきます。

まず、上級生で会を立てている生徒さんは、舞台上でそこそこ大きな役を演じています。

「舞台での出番が多い」=「役についてのエピソードも多くなる」ので、お茶会などで、生徒さんの舞台人としてのお話がたくさん聞けるのが楽しいです。

対する下級生は、何といっても生徒さんを身近に感じられることが魅力。

下級生会時代から規模の大きな会もありますが、まだ会員の少ない生徒さんであれば、入り待ち出待ちの際、しっかり目を合わせて笑って下さったり、時に、直接お話しすることもできます。至近距離で生徒さんと関わることもできます。

上下関係は?

生徒さん同様、ファンクラブも、チケット出しの並び、入待ち出待ちなどにおいて、学年順・成績順になっています。

上級生会に入ると、入り待ちや出待ちの場所が、より劇場に近くなるのはメリットかもしれません。

スタッフの違いは?

上級生会になると、一つの会にスタッフが複数人おり、公演の合間も各会ごとに行動しています。

舞台では遠い存在の、人気の高いスターさんのお手伝いは、とても貴重でやりがいがあるものです。

下級生のスタッフは、会員もまだ少ない会だと、生徒さん本人から、「ありがとう」と声をかけて頂けることもあります。

スタッフも1~2人のうちは、生徒さんが名前を覚えて下さるので、頑張る甲斐がありますよね。

上級生・下級生の違いはもちろんあるのですが、会の規模によっても差があります。

個人的には、「今はファンが少ないけれど、これから人気が出そうな生徒さんの会」がおすすめです。

お茶会のゲームについて

お茶会ゲームはどうやって生み出す?

下級生会で、スタッフが一人しかいない場合は、代表さんと一緒に考えることもありますが、スタッフが複数いる会であれば、これは主にスタッフの仕事です。

ゲームを考える上でのポイントは主に3つ。

生徒さんが各テーブルの前を平等に通る。

テーブル形式でもシアター形式でも、生徒さんの席は基本真ん中。

どうしても端や後ろの席の方は見えづらくなるため、少しでも平等に生徒さんを近くで見られるよう、生徒さん自身に動いてもらうなどの工夫をします。

あまり観劇できていない人も楽しめて、何度も観ている人はより楽しめる。

観劇回数は様々。

何度も観劇している人はマニアックなところにも目がいきますが、1~2回しか観ていない人も大勢いるので、マニアックなクイズと簡単なクイズを絶妙な割合で盛り込むのがポイント。

会員同士の交流ができる。

一人で参加されている会員さんに配慮すること。テーブル対抗にし、会員さん同士が、ああでもないこうでもないと話しながら行えるようにする。

どうしても思いつかない時は・・・

毎回全力で考えますが、それでもどうにも面白いゲームが思い浮かばない時は、他の会のスタッフさん達に相談。前の時はこんなゲームをしたよ~、と、案を頂くことしばしばありました。

そんなスタッフさん達の努力のたまもの、お茶会ゲーム。行かれる機会があったら、ぜひ、ゲーム考案の裏舞台を想像しながら楽しんでみてください。

会服の掟

ファンクラブに入会すると、公演ごとに販売される、会でお揃いの「会服」。

この会服、コアなファンの方にも意外と知られていないのですが、実はちょっとした決まりがあるんです。

新人公演の学年までは「羽織り物」

理由は不明です。公演の季節にもよりますが、ほとんどがパーカーです。

新人公演を卒業した生徒さんの会は、ストールやミニトートバッグなどの小物でもOKになります。

会服の色

色にも限りがあるので、必ず!とまではいきませんが、なるべく上級生会の会服の色とかぶらないようにしなければいけません。

代表さんやスタッフさん達が、まずはトップさんの会、そして上級生から学年順に、毎回さりげなく上手にリサーチされていたのが印象的でした。

入り待ち出待ちを目にすることがあったら、会服にもぜひ注目して頂きたいポイントです。

新人公演のファンクラブイベント

新人公演に出る生徒さんの会に入ると、新人公演当日は、いつもと違った体験することができます。

出待ちのお楽しみ

通常の公演日は、組のトップさんの会を中心に出待ちが行われますが、新人公演の日だけは特別。新人公演に出演した生徒さん中心の出待ちになります。

いつもは上級生会のいる場所に待機し、出待ちが終わった後は、決められた場所に移動。生徒さんからお話があったり、手渡しでプレゼントがもらえたり、生徒さんを囲んでみんなで写真を撮ったり。会ごとにいろんなイベントが企画されていて盛り沢山です。

下級生会のスタッフはとにかく走る!

会に入っている皆さんは、できるだけ早く出待ち場所に行くため、終演後は劇場からダッシュします。スタッフは、会員さんより早く出待ち場所に到着しなければいけません。

通常の公演持でもそうですが、下級生会になればなるほど、出待ちの待機場所が劇場から遠い。にも関わらず、上級生会よりも早く出待ち場所に行かねばなりません。

(観劇せずに出待ち場所に先に待機しているスタッフさんや会員さんもいるので、もちろん絶対ではありませんが。)

スタッフ時代はとにかくよく走りました。出待ちの場所までダッシュし、生徒さんが通るたびに座る。毎回いい運動になりました。

宝塚の生徒さんにいろんな規則があるように、ファンクラブにも興味深い掟がけっこうあります。もしご贔屓の生徒さんができたら、ぜひともファンクラブを体験して頂きたいです。

さらに、ご贔屓が下級生だったら、もれなく「新人公演」というお楽しみが増えて、新たな世界を垣間見ることができるでしょう。