宝塚で注目すべきは、トップスターやトップ娘役、それに次ぐ2番手さんたちだけではありません。
入団して7年目までの新人公演に出演する世代は、次世代を担うスター候補を擁する世代。
【若手男役をピックアップ!】【若手娘役をピックアップ!】と題して、各組の若手スターについて紹介していきます。
まずは花組の聖乃あすかさんから。
涼やかな美貌
ほのかさん(聖乃あすかさん)は、花組で今最も注目されている若手スターと言っても過言でないと思います。
まず目が行くのは、何と言っても涼やかな美貌。中性的なフェアリータイプで、どことなく明日海りおさんや月城かなとさんと同じような、育ちの良さと気品を感じさせます。
黒目がちの目が印象的で、舞台メイクも美しいほのかさん。
舞台を見ていても、美しさに目が引き寄せられます。
実力も十分!
ほのかさんは100期生で、今は研6ですが、既に新人公演主演を3回務めているスターです。
『ポーの一族』『MESSIAH(メサイア)-異聞・天草四郎-』、そして明日海りおさんの退団公演『A Fairy Tail -青い薔薇の精-』の新人公演でも主役のエリュを演じています。
本公演でも、入団3年目あたりから名前のある役を次々と与えられているのは、注目スターの証といえるでしょう。
歌・お芝居・ダンスにも穴がなく、タカラジェンヌ必携の実力を兼ね備えています。また、仕草や立ち姿といった、男役の格好良さも兼ね備えています。
最近は、骨太な男役を目指しているとのこと。
今後、悪役や影のある男性役を演じる機会があれば、また違った一面が開花しそうで楽しみです。
映像でチェックするなら、この舞台!
まずは『ポーの一族』新人公演。ほのかさんの記念すべき新人公演初主演作品です。
名作漫画を原作とした注目度の高い舞台での初主演。
本役の明日海りおさんのエドガーが、漫画から抜け出したかのようなビジュアル、声、演技であったため、プレッシャーは相当なものだったはず。
ですが、明日海さんとはまた違ったエドガーを作り上げ、初めてとは思えない!とファンに言わしめる舞台姿を見せました。
まだ下級生の男役とは思えない、整ったメイクが印象的な外見もさることながら、役の内面が届く演技も披露。
今後、ほのかさんを語るうえで必ず出てくるであろう舞台。ぜひ、映像でチェックしてみてください。
2本目は『花より男子』。主演の柚香光さんが演じる道明寺の友人・花沢類というおいしい役を演じています。
『ポーの一族』とは真反対ともいえる、現代のお金持ちが通う学校を舞台にしたラブコメですが、外見も内面も自在に作り切って魅力的に見せてくれました。
真っ白な衣装が完璧に似合い、立っているだけで花沢類とわかるのは、ほのかさんだったからこそ。
漫画以外は宝塚でしか聞けないだろう!というような、キザなセリフを「歯が浮く」ではなく、キュンキュンするような言い方にできるのは、演技力の高さがなせる技ですね。
ぜひ『ポーの一族』と見比べて、ギャップや幅の広さを楽しんでください。